平成28年10月1日から、B型肝炎の定期予防接種が始まりました。
◎ 予防接種の対象者と接種回数等
定期接種
<対象年齢>
平成28年4月1日以降に生まれた児
(ただし、B型肝炎母子感染予防事業でワクチンの投与を受けた方は対象外です) (ただし、1歳を超えての接種は自費になります)
<接種回数> 3回
27日以上の間隔をおいて2回、
さらに第1回目の注射から139日以上かつ2回目の注射から6日以上の間隔をおいて1回を皮下に接種(計3回)
(ただし、1歳を超えての接種は自費になります)
定期の予防接種が導入される以前に、B型肝炎の注射を受けた方は、残りの回数分を注射してください。
(ただし、1歳を超えての接種は自費になります)
・すでに1回注射している場合は、あと2回
・すでに2回注射している場合は、あと1回
乳幼児期に接種するメリットとしては、
抗体(免疫)が付きやすいこと、
乳幼児で万一感染 してしまうとキャリア(ウイルスを体内に保有した状態)化しやすいのですが、それを防げること、の2点があります。
平成28年4月1日以前に生まれた児は自費接種となりますが、接種をお勧めします。
接種せずに大きくなられたお子さんにも接種をお勧めします。
赤ちゃんにHBVワクチンを接種する目的は、HBVの感染によるキャリア(ウイルスを体内に保有した状態)の発生を防ぐことにあります。
キャリアになると成人になって慢性肝炎を発症し、その一部の人は肝硬変、肝がんに進行してしまいます。
年齢が低いほどキャリアになりやすく、キャリアの妊婦さんから出生した赤ちゃんは高率にキャリアになることがわかっています。
そのため、日本では1986年からキャリアの妊婦さんから出生した子どもに対して、HBVワクチンを接種する母子感染予防事業が実施されてきました。この予防事業により乳幼児のキャリア率は開始前に比べて1/10に減少したという報告があります。
しかし、母子感染予防の不徹底、キャリアの父親など同居者からの感染、保育所など施設内での感染によるキャリア発生の報告があとを絶たず、現行の母子感染予防のみでは完全に制御できていないのが現状です。
また、近年、成人の間で欧米から入ってきた新しい型(ジェノタイプA)のHBVの感染が増加してきています。
このタイプは成人でも慢性化しやすいことから問題となっています。
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